2008年07月22日

金融アドバイザリーサービスの確立にむけて

この3連休に「逐条解説 新金融商品販売法」(きんざい刊)という法律の解説書を読み込んでいた。法律の基本的な趣旨は理解できるものの、同法の対象となる「金融商品販売業者等」は、“事業の遂行をみることができる程度のもの”を指し、営利目的か否か、顧客側に立ったものであるかどうかを問わない、という定義にはしっくりとした納得感が感じられなかった。

これは、日本では本当に独立したファイナンシャル・アドバイザーが少数に留まっており、何らかの形で販売業者からのコミッション(成果報酬)を受け取る仕組みになっていることに起因するのかも知れない。法律も完全に独立・中立的な立場でのアドバイザーを補助的にしか考えていないのであろう。

英国FSAでは、顧客にとっての適切な推奨を行う「アドバイザー」と、金融商品の販売を目論む「セールス」を分離しようとする動きがあるようである。
アドバイザーの独立性を保持するために、その報酬を明確化することを検討している。
商品の販売に関わらず、アドバイスに対して顧客が支払う「フィーベース」方式のほうが利益相反の可能性が少ないのは言うまでもないが、顧客側に外枠で「フィー」を支払うことへの抵抗が少なくないことから、コミッションの外形を取りながらもその対価を明確化することで実質的に「フィーベース」に鞘寄せ図る方法が検討されている。
「リテール・ディストリビューション・レビュー」といわれるこの審議は2008年10月に最終報告が行われる予定である。(NRI「知的資産経営8月号」を参照)

日本の金融商品取引業法はFSAの考え方を大きく取り入れていることから英国の方針がやがては日本にも変化を誘引するものと期待される。



wildernesswolf at 21:07│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!投資家 | 経済・社会

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