暫くご無沙汰しているが、サイバーエージェントの藤田晋氏は芯の通った経営者だと思う。
2001年頃株価が低迷する中で、多くのアナリストやファンドマネージャから人員拡大策に対して強い批判(=見直し要求)が出ていたにもかかわらず、一歩も引かず、自らの経営哲学を貫き通した。

この時、同社は赤字であるかかわらず、大量採用を推進しており、企業価値は手持ちのキャッシュ並にまで売られていた。
成長を目指してゆく会社がドライバーとして営業を強化するのは自明であるが、利益が出ていないという理由でその方針に対して強いプレッシャーがかかっていた。

最近出版された同氏の著書「藤田晋の仕事学」(日経BP社刊)には、同氏の仕事観や経営哲学が詰まっている。
前半は若手社員に向けて、中盤がマネージャーになりたての人に、後半部分で組織運営について書かれている。

個人的に強く興味を惹かれたのは、若手社員に向けて書かれた前半部分。

・評価されないのは上司を見ていないから
・上司に期待しない方が成長できる
・入社段階で既に差がついている
・効率よりも場数が能力を決める
・ロールモデルは「前例」に過ぎない
・情熱なき仕事は人生のムダ
・劣等感は思い込みに過ぎない

こうした指摘の幾つかは私自身も若い頃に思い考えたことであるが、考えもしなかったことも幾つかある。「自分は当時ここまでは考えられなかった」と思うと同時に“志”の重要性に改めて認識させられる。
また、過去に思い考えたことであってもこうして列挙されないと思い出せなくなっていることも多い。若いビジネスマンの気持ちを思い出させてくれるだけにこの著書は、若者だけでなく、管理職の人にも必読書であろう。


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