来期予想ベースEPSは700円に、悪材料を着実に織り込む展開。
週末6日に7月の米雇用統計が発表され、マーケットには瞬間的に緊張が走った。
非農業部門雇用者数は前月比13.1万人の減少となり、市場コンセンサスの6.5万人減を大幅に下回ったことによる。これは、政府の国勢調査に関わる臨時雇用者の減少が先月に引き続き大きく表れたものであるが、民間部門の雇用者数の増加も7.1万人に留まり、コンセンサスの9.0万人を下回った。
この7.1万人増に対する評価は、米国の景気減速が顕在化してきたと捉える向きと緩やかながら回復基調を維持していると捉える向きに分かれるところであるが、6日のNY市場においては、瞬間的に159ドル安まで下げたNYダウは引けでは21ドル安まで戻している。ドル/円も85円割れぎりぎりまで円高が進んだが、85円台半ばまで戻した。
本日の東京市場でも寄り前には、日経平均は9,200円まで下げるという悲観的な見方も一部にはあったが、69円安の9,572円と円高圧力の中でも比較的しっかりした展開となった。
10日に日銀政策決定会議、米FOMCが予定されており、マーケットはその動静を注視しているものと考えられる。
米雇用統計においては、平均時給は22.55ドルから僅かであるが7月は22.59ドルへと上昇をしており、労働時間数も増加もあり、週間の平均賃金も上昇傾向にある。まだ、FRBが追加的な量的緩和を行うにはやや時期尚早との見方も多い。
日米金利差からさらなる円高が進むという見方は根強いが、リーマンショック直後の瞬間的な米長期国債(10年債)の利回りでも2.074%(2008年12月19日)であり、既に3%(8月6日:2.82%)を割り込んでいる米国金利も糊代は小さくなりつつある。
日本の輸出に占める米国の割合は16.1%、EUは12.5%と影響は小さくなっている。日銀調査統計局が試算した日本の輸出ウエイトで組み替えた世界経済の成長率は、2010年5.3%(IMF世界経済見通しでは4.6%)、2011年5.0%(同4.3%)となる。日本が直面する世界経済の成長率は、中国、東南アジア諸国など新興国の影響を強く受けており、(為替レートの問題を除けば)むしろ米国経済よりも重要性が高い。
さて、8月6日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の来期予想ベースEPSは、前週の697.21円から700.17円へと2週連続でプラス方向への変化となり、漸く700円台に乗せてきた。
プラスの変化をした銘柄数も93社とマイナスの変化をした銘柄数61社を大幅に上回った。
今期予想ベースEPSも5月14日の578.45円から徐々に切り上げ、589.35円と10円以上のプラスとなっている。円高によって来期ベースの予想EPSの伸びは今期ベースに比べて緩やかであるが、プラス傾向が表れてきたことは株価にとっては大きな支援材料である。
日経平均のフェアバリュー・レンジ(妥当株価レンジ)は、来期予想EPSのプラスを受けて9,100円〜11,300円へと今週も小幅に切り上げる。
ユーロ安と欧州系銀行の好決算によって欧州株式市場の上昇が継続している。DAX指数は6340ポイント(日本時間:9日19:30現在)とリーマンショック後の高値を更新している。日本株の出遅れ感が強まっている。FOMCと13日のミシガン大学消費者信頼感指数(7月)が大きな転機になることに期待する。
◇日経平均妥当水準(レンジ)
9,100円〜11,300円(前回9,000円〜11,200円)
*「IFIS/TIWコンセンサス225」(8月6日)来期予想ベースEPSをもとに算出
◇IFIS/TIWコンセンサス225(8月6日)
今期予想ベースEPS 589.35円(先週582.96円)
来期予想ベースEPS 700.17円(先週697.21円)
今期予想PER 16.36倍(先週16.36倍)
来期予想PER 13.77倍(先週13.68倍)
来期予想PBR 1.08倍(先週1.06倍)
来期予想ROE 7.82% (先週7.75%)
来期予想インプライド・リスク・プレミアム 6.61%(先週6.56%)
*8月6日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出
先週から今週にかけての「来期予想EPS」の変動に対してその寄与が大きかったものは、以下のとおり。
(注:いずれも日経平均EPSベースに対する寄与幅であり、個別企業の直接的なEPS変動そのものではないことに留意されたい。また、本稿で申し上げる今期および来期は決算発表を基準にしている。)
◇プラス寄与
TDK(6762) +0.80円
東京エレクトロン(8035) +0.61円
豊田通商(8015) +0.51円
ホンダ(7267) +0.48円
エーザイ(4523) +0.41円
京セラ(6971) +0.33円
住友商事(8053) +0.30円
◇マイナス寄与
ミツミ電機(6767) −1.73円
丸紅(8002) −0.72円
富士重工(7270) −0.52円
JT(2914) −0.50円
塩野義製薬(4507) −0.31円
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ウイークリィー総合6位。昨日、今日とちょっと涼しいですね。
週末6日に7月の米雇用統計が発表され、マーケットには瞬間的に緊張が走った。
非農業部門雇用者数は前月比13.1万人の減少となり、市場コンセンサスの6.5万人減を大幅に下回ったことによる。これは、政府の国勢調査に関わる臨時雇用者の減少が先月に引き続き大きく表れたものであるが、民間部門の雇用者数の増加も7.1万人に留まり、コンセンサスの9.0万人を下回った。
この7.1万人増に対する評価は、米国の景気減速が顕在化してきたと捉える向きと緩やかながら回復基調を維持していると捉える向きに分かれるところであるが、6日のNY市場においては、瞬間的に159ドル安まで下げたNYダウは引けでは21ドル安まで戻している。ドル/円も85円割れぎりぎりまで円高が進んだが、85円台半ばまで戻した。
本日の東京市場でも寄り前には、日経平均は9,200円まで下げるという悲観的な見方も一部にはあったが、69円安の9,572円と円高圧力の中でも比較的しっかりした展開となった。
10日に日銀政策決定会議、米FOMCが予定されており、マーケットはその動静を注視しているものと考えられる。
米雇用統計においては、平均時給は22.55ドルから僅かであるが7月は22.59ドルへと上昇をしており、労働時間数も増加もあり、週間の平均賃金も上昇傾向にある。まだ、FRBが追加的な量的緩和を行うにはやや時期尚早との見方も多い。
日米金利差からさらなる円高が進むという見方は根強いが、リーマンショック直後の瞬間的な米長期国債(10年債)の利回りでも2.074%(2008年12月19日)であり、既に3%(8月6日:2.82%)を割り込んでいる米国金利も糊代は小さくなりつつある。
日本の輸出に占める米国の割合は16.1%、EUは12.5%と影響は小さくなっている。日銀調査統計局が試算した日本の輸出ウエイトで組み替えた世界経済の成長率は、2010年5.3%(IMF世界経済見通しでは4.6%)、2011年5.0%(同4.3%)となる。日本が直面する世界経済の成長率は、中国、東南アジア諸国など新興国の影響を強く受けており、(為替レートの問題を除けば)むしろ米国経済よりも重要性が高い。
さて、8月6日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の来期予想ベースEPSは、前週の697.21円から700.17円へと2週連続でプラス方向への変化となり、漸く700円台に乗せてきた。
プラスの変化をした銘柄数も93社とマイナスの変化をした銘柄数61社を大幅に上回った。
今期予想ベースEPSも5月14日の578.45円から徐々に切り上げ、589.35円と10円以上のプラスとなっている。円高によって来期ベースの予想EPSの伸びは今期ベースに比べて緩やかであるが、プラス傾向が表れてきたことは株価にとっては大きな支援材料である。
日経平均のフェアバリュー・レンジ(妥当株価レンジ)は、来期予想EPSのプラスを受けて9,100円〜11,300円へと今週も小幅に切り上げる。
ユーロ安と欧州系銀行の好決算によって欧州株式市場の上昇が継続している。DAX指数は6340ポイント(日本時間:9日19:30現在)とリーマンショック後の高値を更新している。日本株の出遅れ感が強まっている。FOMCと13日のミシガン大学消費者信頼感指数(7月)が大きな転機になることに期待する。
◇日経平均妥当水準(レンジ)
9,100円〜11,300円(前回9,000円〜11,200円)
*「IFIS/TIWコンセンサス225」(8月6日)来期予想ベースEPSをもとに算出
◇IFIS/TIWコンセンサス225(8月6日)
今期予想ベースEPS 589.35円(先週582.96円)
来期予想ベースEPS 700.17円(先週697.21円)
今期予想PER 16.36倍(先週16.36倍)
来期予想PER 13.77倍(先週13.68倍)
来期予想PBR 1.08倍(先週1.06倍)
来期予想ROE 7.82% (先週7.75%)
来期予想インプライド・リスク・プレミアム 6.61%(先週6.56%)
*8月6日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出
先週から今週にかけての「来期予想EPS」の変動に対してその寄与が大きかったものは、以下のとおり。
(注:いずれも日経平均EPSベースに対する寄与幅であり、個別企業の直接的なEPS変動そのものではないことに留意されたい。また、本稿で申し上げる今期および来期は決算発表を基準にしている。)
◇プラス寄与
TDK(6762) +0.80円
東京エレクトロン(8035) +0.61円
豊田通商(8015) +0.51円
ホンダ(7267) +0.48円
エーザイ(4523) +0.41円
京セラ(6971) +0.33円
住友商事(8053) +0.30円
◇マイナス寄与
ミツミ電機(6767) −1.73円
丸紅(8002) −0.72円
富士重工(7270) −0.52円
JT(2914) −0.50円
塩野義製薬(4507) −0.31円
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ウイークリィー総合6位。昨日、今日とちょっと涼しいですね。
中国や東南アジアへの輸出は、かなりの欧米への迂回輸出分があるのではないでしょうか。
なかなか計測が難しいのですが、中国向けには5割近いとか聞いたことがあります。
よって間接的といえども、ドル、ユーロの為替水準や米欧の景気に影響される割合は大きいのではないでしょうか