掲載前からやられました。
今期予想ベース、来期予想ベースともにコンセンサスEPSは増加だが
米国経済指標に一喜一憂する展開が続いている。国内の政策的な期待感の醸成と喪失によってマーケットは不安定な上下動を繰り返している。
今週は、27日にバーナンキ議長のスピーチが予定されている他、31日には大きな転機となった8月10日のFOMC議事録が発表され、米国景気の方向感に対するコンセンサスが固まってくるものと思われる。
為替(ドル円)については、引き続き予断は許されないものの、2.5%台にまで落ちた米国長期金利も少し戻しつつあり、米金利も下げ余地が小さくなりつつあることが伺える。しかしながら、市場の危機感は依然として高く、ユーロ・ドルは1.27を再び割り込んでおり、金価格も上昇傾向にある。
さて、8月20日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の来期予想ベースEPSは、前週の702.47円から705.30円へと4週連続でプラス方向への変化となった。
プラスの変化をした銘柄数とマイナスの変化をした銘柄数は65社で同数であり、引き続き先行きに対して五里霧中の展開が続いている。プラスとなった銘柄群には自動車関連、商社、海運などが多い。マイナスになった銘柄群は非鉄、電機・精密、電子材料系化学などが見られる。どちらも輸出関係だけに一概に為替の影響とは言いがたい。
余談であるが2009年度ベースでの225銘柄の海外売上高比率の算出を試みた。
225銘柄の単純平均では28.2%であるが、225銘柄の時価総額ベースでは31.1%、ダウ式ウエイト(日経平均と同じ)では37.6%となった(海外売上高比率が10%未満の企業は有価証券報告書上で公表をされていないので、実際にはもう若干上の数値だと考えられる)。
さらに、ダウ式株価への寄与が高い銘柄群に絞れば海外売上高比率は50%近い。
225銘柄の時価総額合計は東証1部の時価総額の約3分の2を占めているので、日本株式全体よりも日経平均の方が、よりグローバル化が進んでいると指摘できる。つまり、日本経済が停滞しても海外需要によって成長が可能である。しかし、その一方で短期的には為替(ドル円等)の影響を強く受ける構造にある。
先週も紹介したインプライド・リスク・プレミアム(株価に織り込まれている資本コスト:来期ベース)は、6.97%と当コラムが妥当レンジの下限に置いている7%に極めて近い水準となった。9,100円に株価の下値抵抗があるのは同様の分析を試みている機関投資家も存在するのかもしれない。為替レートの影響は無視できないが、海外景気の減速感が顕在化しない限りはたとえ国内GDPに陰りがあってもコンセンサスEPSは底固く推移すると思われる。
日経平均のフェアバリュー・レンジ(妥当株価レンジ)は、9,100円〜11,300円を継続する。
お知らせ:“これからの「日経225分析」の話をしよう”と題して、225指数の財務比率、海外売上高比率、ベータ値、コンセンサスEPSに関する講演を26日(木)19:00から日本証券会館で行います。まだ残席がありますので、ご興味のある方はこちらをご覧下さい。
◇日経平均妥当水準(レンジ)
9,100円〜11,300円(前回9,100円〜11,300円)
*「IFIS/TIWコンセンサス225」(8月20日)来期予想ベースEPSをもとに算出
◇IFIS/TIWコンセンサス225(8月20日)
今期予想ベースEPS 595.16円(先週591.83円)
来期予想ベースEPS 705.30円(先週702.47円)
今期予想PER 15.42倍(先週15.64倍)
来期予想PER 13.01倍(先週13.17倍)
来期予想PBR 1.04倍(先週1.04倍)
来期予想ROE 7.97% (先週7.89%)
来期予想インプライド・リスク・プレミアム 6.97%(先週6.82%)
*8月20日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出
先週から今週にかけての「来期予想EPS」の変動に対してその寄与が大きかったものは、以下のとおり。
(注:いずれも日経平均EPSベースに対する寄与幅であり、個別企業の直接的なEPS変動そのものではないことに留意されたい。また、本稿で申し上げる今期および来期は決算発表を基準にしている。)
◇プラス寄与
デンソー(6902) +0.60円
ホンダ(7267) +0.55円
ファナック(6954) +0.48円
三越伊勢丹(3099) +0.34円
第一三共(4568) +0.34円
豊田通商(8015) +0.30円
NSKJホールディング(8630) +0.29円
KDDI(9433) +0.29円
川崎汽船(9107) +0.25円
◇マイナス寄与
太平洋金属(5541) −0.40円
京セラ(6971) −0.29円
今期予想ベース、来期予想ベースともにコンセンサスEPSは増加だが
米国経済指標に一喜一憂する展開が続いている。国内の政策的な期待感の醸成と喪失によってマーケットは不安定な上下動を繰り返している。
今週は、27日にバーナンキ議長のスピーチが予定されている他、31日には大きな転機となった8月10日のFOMC議事録が発表され、米国景気の方向感に対するコンセンサスが固まってくるものと思われる。
為替(ドル円)については、引き続き予断は許されないものの、2.5%台にまで落ちた米国長期金利も少し戻しつつあり、米金利も下げ余地が小さくなりつつあることが伺える。しかしながら、市場の危機感は依然として高く、ユーロ・ドルは1.27を再び割り込んでおり、金価格も上昇傾向にある。
さて、8月20日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の来期予想ベースEPSは、前週の702.47円から705.30円へと4週連続でプラス方向への変化となった。
プラスの変化をした銘柄数とマイナスの変化をした銘柄数は65社で同数であり、引き続き先行きに対して五里霧中の展開が続いている。プラスとなった銘柄群には自動車関連、商社、海運などが多い。マイナスになった銘柄群は非鉄、電機・精密、電子材料系化学などが見られる。どちらも輸出関係だけに一概に為替の影響とは言いがたい。
余談であるが2009年度ベースでの225銘柄の海外売上高比率の算出を試みた。
225銘柄の単純平均では28.2%であるが、225銘柄の時価総額ベースでは31.1%、ダウ式ウエイト(日経平均と同じ)では37.6%となった(海外売上高比率が10%未満の企業は有価証券報告書上で公表をされていないので、実際にはもう若干上の数値だと考えられる)。
さらに、ダウ式株価への寄与が高い銘柄群に絞れば海外売上高比率は50%近い。
225銘柄の時価総額合計は東証1部の時価総額の約3分の2を占めているので、日本株式全体よりも日経平均の方が、よりグローバル化が進んでいると指摘できる。つまり、日本経済が停滞しても海外需要によって成長が可能である。しかし、その一方で短期的には為替(ドル円等)の影響を強く受ける構造にある。
先週も紹介したインプライド・リスク・プレミアム(株価に織り込まれている資本コスト:来期ベース)は、6.97%と当コラムが妥当レンジの下限に置いている7%に極めて近い水準となった。9,100円に株価の下値抵抗があるのは同様の分析を試みている機関投資家も存在するのかもしれない。為替レートの影響は無視できないが、海外景気の減速感が顕在化しない限りはたとえ国内GDPに陰りがあってもコンセンサスEPSは底固く推移すると思われる。
日経平均のフェアバリュー・レンジ(妥当株価レンジ)は、9,100円〜11,300円を継続する。
お知らせ:“これからの「日経225分析」の話をしよう”と題して、225指数の財務比率、海外売上高比率、ベータ値、コンセンサスEPSに関する講演を26日(木)19:00から日本証券会館で行います。まだ残席がありますので、ご興味のある方はこちらをご覧下さい。
◇日経平均妥当水準(レンジ)
9,100円〜11,300円(前回9,100円〜11,300円)
*「IFIS/TIWコンセンサス225」(8月20日)来期予想ベースEPSをもとに算出
◇IFIS/TIWコンセンサス225(8月20日)
今期予想ベースEPS 595.16円(先週591.83円)
来期予想ベースEPS 705.30円(先週702.47円)
今期予想PER 15.42倍(先週15.64倍)
来期予想PER 13.01倍(先週13.17倍)
来期予想PBR 1.04倍(先週1.04倍)
来期予想ROE 7.97% (先週7.89%)
来期予想インプライド・リスク・プレミアム 6.97%(先週6.82%)
*8月20日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出
先週から今週にかけての「来期予想EPS」の変動に対してその寄与が大きかったものは、以下のとおり。
(注:いずれも日経平均EPSベースに対する寄与幅であり、個別企業の直接的なEPS変動そのものではないことに留意されたい。また、本稿で申し上げる今期および来期は決算発表を基準にしている。)
◇プラス寄与
デンソー(6902) +0.60円
ホンダ(7267) +0.55円
ファナック(6954) +0.48円
三越伊勢丹(3099) +0.34円
第一三共(4568) +0.34円
豊田通商(8015) +0.30円
NSKJホールディング(8630) +0.29円
KDDI(9433) +0.29円
川崎汽船(9107) +0.25円
◇マイナス寄与
太平洋金属(5541) −0.40円
京セラ(6971) −0.29円
